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凍る指先にとまる絶望

2017年 06月24日 19:03 (土)


今朝方、また蚊に安眠妨害されたのですが、なんと今回は二匹も襲撃してきたのでした。もちろん二匹とも返り討ちにしたので刺されずに済みましたが、おかげで今日は朝起きるのが遅くなってしまったわ。実に腹立たしいです。で、今日のおまけ落描きはシュヲとキョウヤの独自亜種男子セットです。構図的には無駄に絡んでいるが、だからといって深い意味はとくにないです。

kyoyasyuwo03.jpg

レイ「完音。平気なんか?だいぶ疲れとるみたいやん」

ミユ、息を切らしてホールの壁に寄り掛かかりつつ、しかしレイの言葉に顔を上げる。

ミユ「私は大丈夫だ。少し疲れたが、問題ない。だが・・・」

ミユ、そこまで言って沈黙したまま立ち尽くしているミクオとリント、そしてまだ泣いているルイに視線を巡らせる。

ミユ「・・・この先にレンカがいることは間違いないんだな?レイ」

レイ「気配、少しやけど感じるわ。それに奴もおるんやろ?それやったら可能性高いやん」

ミユ「そうだな。そうなるとこのまま前進することになるが、その前にこの状況を、少し整理しておく必要があるだろう」

ミユ、身体を起こしてルイとレイの方へ移動。そのままルイの横にいるいづなに手を伸ばす。

レイ「完音?」

ミユ「・・・・そういうことだったのか」

レイ「何や?何かわかったんか?」

ミユ「いづなのメモリ機能を読み取った。それによってどうしてこうなったのかも、すべてわかった」

レイ「!」

ミユ「・・・レイ。君はルイの傍についてやっていてくれ。今、ルイは相当ショックを受けている状態だから」

レイ「それは構わへんけど・・・」

ミユ「ミクオ、リント!君たちにも聞いてほしい。・・・リンコのことを、詳しく話そう」

ミクオ&リント、ミユの言葉に無言ではあるものの、それでもミユの方へ。

ミユ「・・・まず結論から言えば、リンコはこのホールの入り口に張られたバリアを解除するべく、自らを犠牲にした。結果、バリアは解除されてこうして私たちは無事ホールの中へ入れたわけだが、こうなった経緯として、まずはルイがミクオとリントとはぐれた後、ホールをさまよっているうちにたどり着いた場所。・・・そこにリンコがいたということだ」

レイ「ルイと雌ミカン、合流したんやろ?それは俺かて分かっとるねん」

ミユ「レイの言うように、ルイとリンコは合流したわけだが、ルイは当然リンコをゆりかごに戻すべく、私に連絡しようとした。けれどもリンコがそれを阻止し、二人は結構もめたようだ。そして結局ルイは私ではなく、リンに連絡した。そうだな?ルイ」

ルイ、ミユの言葉に無言で頷く。

ミユ「そしてリンが今度はマスターに連絡し、マスターが私に連絡を入れた。それでリンコとルイが合流したことを私も知ることになったが、その時点でもうリンコは、それなりの負担を背負っていて、自由に動くこともままならなかったようだ。そこでルイは私に連絡しようとするも、それでもやはりリンコがそれを拒み、やがてそんなことをしながら二人はホールを見つけ出すことになる」

レイ「そのホール、ココのことやな?」

ミユ「ああ。そしてその先にキョウヤがいることをリンコが指摘するも、ホールの入り口にはバリアで塞がれて入ることができなかった。もっともそれでもルイは、力任せになんとか入ろうとしたようだが、バリアに弾き飛ばされてしまった。それを見てリンコが、あのような行動に出た」

ルイ・・・・ウチ、止めたんよ。せやけど、せやけど・・・」

ミユ「分かっている。ルイは何とかそんなリンコを止めようとしたが、リンコはパサラの力を解放し、ルイが自分に接近できないようにしてしまった。そしてそのまま自分自身のエネルギーをすべて放出させ、結果としてバリアは破壊したものの、それとともにリンコ自身も・・・・」

レイ「完音に入ったルイからの連絡で俺らが駆け付けた時には、もう手遅れやったわけやな」

ミユ「・・・あのすさまじい光は、リンコが消失する際のエネルギーの爆発だった。私たちが駆け付けた時、まさにその瞬間にリンコは消失したのだと思う」

ルイ「・・・すまん。すまへん。ウチ、雌ミカンを見殺しにしてしもうた。・・・もっと早くミユユに連絡すれば、こげなことには・・・」

ミユ「ルイは精一杯リンコを説得しようとしていたし、私への連絡が遅れたのも、リンコがそれを阻止したためだ。・・リンコはどうしても、キョウヤを説得したかったようだな。それであのような行動に出てしまったらしい」

レイ「雌ミカンにとって、秘音キョウヤはセット相手や。・・・奴のことは好かんし許せへん。せやけどセットという意味では、雌ミカンが奴に最後までこだわったんは、理解できへんでもない」

ミユ「・・・そのあたりは、初音系列の私には理解が難しい。しかしとにかくそういった理由で、リンコはいなくなってしまった。そして私たちは、そんなリンコが道しるべとなり、こうしてホールに入ることが出来たということだ」

ルイ「・・・雌ミカンから、みんなに伝えてほしい言われたことがあるんよ。雌ミカン、皆のことが大好きだって言っとった。そして迷惑ばかりかけてしもうて悪かったとも。・・・雌ミカン、いつも誰かに守られてばかりやったから、自分でも誰かの役に立ちたかったんやって。・・・最後に、役に立てて良かったって・・・」

クオ「・・・役に立つ、だと?これが、この結末が、役に立ったと言うのか!?」

ミクオ、そう怒鳴って壁を殴る。ルイ、そんなミクオの剣幕に怯えるように縮こまる。

ミユ「ミクオ。君の気持ちは察することができるが、我々がこうして無事にホールに入れたのは、リンコのおかげだ。それは否定するつもりはない。ただ・・・彼女の消失という結果は、やはり私も納得できない。しかしだからと言って、ルイを非難するつもりもないし、ルイに責任もない。もし誰かに責任があるとすれば、それはゲートキーパーである私であって、間違ってもルイじゃない」

ルイ「ミユユ・・・」

リト「ミユにもルイにも責任はないよ。ミクオだってそんなことは分かっているさ。むしろルイには、俺は御礼を言いたい。ルイ、最後までリンコと一緒にいてくれてありがとう。リンコ、寂しがりやで独りぼっちが嫌いだったから、きっと傍にルイがいたことは、リンコにとってすごく心強かったと思う」

ルイ、リントの言葉に茫然。

リト「リンコが皆のためにホールのバリアを破壊できたなんて、凄いことだよ。それが消失っていう結果だったのは悲しいけれど、リンコのおかげで俺はこうしてレンカに近付けていることは事実だ」

ルイ「・・・なして、そげなこと言えるねん?」

リト「ん?」

ルイ「ウチのこと、責めてもええんやで?ウチ、雌ミカンのこと、見殺しにしてしもうたんやで?」

リト「見殺しじゃないだろ?ただルイは、リンコの傍にいてくれた。リンコはそれを嬉しく思った。だからもう身体がぼろぼろだったのに、頑張って俺たちのために道をつなげてくれたんだ」

レイ「・・・リント」

リト「だって俺は、リンコを生み出した存在だ。だから誰よりもリンコのことは分かる。そんな俺がこんな風に思うのだから、やっぱりリンコの消失は誰の責任でもないんだよ。リンコ自身が、みんなのために選んだことなんだ」

リント、そう言って微笑する。そしてそのまま軽くミクオの腕をポンと叩く。ミクオ、そんなリントに無言でかすかに頷いてみせる。

ミユ「・・それでも、やはりリンコの消失は私に責任はある。しかし今は、リンコのことを悔やんでいる時間がないのも確かだ。レンカまで、リンコと同じような結果になるのはごめんだからな」

レイ「そうや。雌バナナ、この先におるで」

リト「そしてキョウヤも、だろ?」

ルイ「・・・・雌ミカンの分まで、頑張るねん。ウチ、雌ミカンの代わりに、レンカ様を助けるねん!」

ルイ、ぐいっと自分の腕で涙を拭う。それを見てレイ、そんなルイの肩に軽く手を置き、前方を見据える。

ミユ「リンコの行動を無駄にしないためにも、このまま前進する」

レイ「そやな」

ルイ「レンカ様、絶対助けてみせるねん!」

ミユ、ルイとレイにうなずいてみせてからリントとミクオに視線を巡らせ、そのまま前に向き直って歩き出す。ルイ&レイ、そんなミユに続く。

リト「ミクオ。俺たちも行こう」

クオ「・・・ああ」

ミクオ&リント、ルイ&レイに少し遅れつつも、彼らの後を追う。

次回につづく
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不条理の先に重なる現実

2017年 06月17日 18:55 (土)


今日は昨日に続いてちょっと暑いけれど、まだこれくらいなら我慢の余地がある感じかな?朝や夜などは、まだ過ごしやすい気温ですしね。で、今日のおまけ落描きはレン君単独です。これ、かなり乱雑ですね。確かすごく短時間で描き殴った代物だったような気がするし。

len03.jpg

クオ「おい!リント、どうした!?しっかりしろ!!」

レイ「リント、どないした!?」

ミユ「・・・・」

ミユ、ミクオに抱えられているリントに近付き、様子を確認。リント、蒼白な表情で茫然としているも、意識はある。

ミユ「リント?」

ミユ、リントへ手を伸ばしかける。直後、ミユの横にいたケセランパサランからルイからの通信が入り、それを聞いた途端、即座にリントから離れて何もない空間に両手を掲げる。

レイ「完音!!」

ミユ「くっ・・・」

ミユ、ゲート召喚。しかし果てに近いエリアなため、普段と違って安定しない。それでも強引にゲートを保ちつつ、ミクオたちの方を振り返る。

ミユ「急げ!ルイたちのところへ直結させたから」

クオ「・・・・!!」

ミクオ、リントを半ば抱えるようにして引っ張りつつ、ゲートに突入。レイ、その後にすぐさま続くも、後ろを振り返ってミユの腕を掴む。

レイ「完音、行くで!!」

ミユ、レイに腕を引っ張られつつ、無言で頷く。そのままゲートに突入し、全員ゲートを潜ったところで不安定だったゲート消失。

レイ「何や!?」

レイ、ゲートを潜りぬけた直後、すさまじい光に目をくらませる。同じくミユも腕を掲げて光を遮り、何とか前方を見据えようとする。

ミユ「この光は、一体・・・・」

リト「・・・リンコ」

リントの頬に、一筋の涙が流れる。それを見てミクオ、表情をこわばらせるも、不意に背後から暖かい何かに抱きしめられて名前を呼ばれたような気がして後ろを振り返る。しかしそこには誰もいない。

クオ「・・・リンコ、なのか?」

直後、光が最高潮に達してスパーク。少しの間の後、光がいっきに消え失せる。それによってレイ、地面にしゃがみこんでいるルイの後ろ姿を発見。

レイ「ルイ!!」

レイ、すぐさまルイに走り寄る。ミユ、それに続く。レイ、ルイの肩を掴むも、それが激しく震えており、両手で顔を覆っているルイの様子がただならぬ状態であることに気付く。

レイ「・・・ルイ?」

ルイ、ゆらりとレイの方を振り返る。そしてそのままうつむき、地面を拳で殴る。

ルイ「・・・・消えてしもうた」

ミユ「!」

ルイ「ウチ、助けられへんかった!!」

ルイ、ぼろぼろ涙を流しつつ、それだけ言って大声で泣き叫ぶ。

レイ、そんなルイを抱きしめつつ、ミユの方へ視線を向ける。ミユ、表情をこわばらせるも、目の前にある歪んだホールの存在に気付き、ルイの肩をつかむ。

ミユ「ルイ、あのホールは一体・・・」

ルイ「あの先、奴・・・・おる。雌ミカン、言っとった・・・。せやけど、バリアで入れへんかった。そしたら雌ミカンが・・・」

レイ「・・・雌バナナの気配、感じるわ」

ミユ「!」

レイ、ホールを指さす。

レイ「ほんのかすかやけど、あっちから感じるねん」

ミユ、ホールが縮小している事実に気付く。

ミユ「全員、ホールに入れ!!」

レイ、ミユの言葉に即座に反応。ルイを抱え上げ、そのままホールへ。

ミユ「ミクオ、リント!君たちも・・・」

しかしミクオもリントも、茫然としたまま動かない。ミユ、それを見てミクオを突き飛ばすようにホールの中へ。続いてリントの腕を掴み、自分もホールへ。リント、ミユに引っ張られつつも地面にある一つの小さな光に気付き、それを掴み上げる。

ミユ&リント、ホールの中へ入る。直後、ホールの入り口が閉鎖。

~小休止~

ミク「・・・クオ?」

ミク、ミクオの異変を感じ取り、表情をこわばらせる。そしてそのまま視線をリンに移動させると、リンもまた同じように表情をこわばらせたまま。

リン「・・・・・・」

レン「あれ?あれれ?リンだけじゃなくてミク姉まで、一体どうしたんだよ?」

ミク、そのままへたりと床にしゃがみこむ。

レン「ミク姉!?」

ミク「・・・・何だろう?クオ、すごく強いショックを受けたみたい」

リン「・・・ミー君も、リト君と同じなんだ」

ミク「うん。・・・今までこんなこと、感じたことがない。それくらい強いショックだわ」

レン「えっと・・・。俺は、何も感じないんだけどな~?」

レン、リンとミクを交互に見つめつつ、困ったような表情で二人の間で右往左往。しかしリンもミクも沈黙したまま。

レン「じゃあ、仕方ないな!マスターへの連絡は、俺がするから!!」

レン、ミクもリンも様子が妙なため、鍵盤コードでマスターへ連絡を入れる。

~小休止~

キョヤ「・・・・・・」

不意に違和感を感じ取り、キョウヤ、周囲に視線を巡らせるも、とくに変化はない。

キョヤ「気のせいでは、ないですね。この感じは・・・リンコ?」

漆黒のローブの人物、キョウヤの様子に首をかしげる。

キョヤ「・・・・やはり彼女を私の前に引っ張り出したのは、貴方の過ちですね。本当に余計なことをしてくれました」

漆黒のローブの人物。キョウヤの言葉にうつむくも、そのまま微動だにせず。

キョヤ「しかしそれも貴方が私のことを考えて行動したことはわかっています。だからこれ以上は、もう私に関わらないでほしいのです。貴方には他にやるべきことや行くべき場所もあるでしょう?」

漆黒のローブの人物。首を横に振る。

キョヤ「これ以上の介入は、はっきり言って迷惑なのです。これは私が決めたことであり、私のすべきことなのです。よって貴方は、ここから今すぐ立ち去りなさい。・・・どうしてもそれができないと言うのなら、せめて私が戻るのを、あの廃墟のエリアで待っていてください。すべて終わったなら、私はあそこへ戻るつもりです。あの場所は私にとって、聖地とも呼べる場所ですから」

キョウヤ、漆黒のローブの人物を見据える。

キョヤ「これは私の生まれた意味であり、私の存在を肯定するためのこと。それに貴方が関わることを、私は許しません」

キョウヤのその視線と言葉に押され、結局そのまま漆黒のローブの人物、踵を返してその場から去る。キョウヤ、漆黒のローブの人物が完全にいなくなったことを確認すると、ヴァーチャルディスプレイが無意味に消えては現れる空間の中心部にある光の柱を見上げる。

キョヤ「・・私を生み出した罪深い少女、レンカ。・・・まだ眠り続けているのですね。大丈夫ですよ。きっとその願いは、私が叶えてさしあげましょう。それこそが、私が私を生み出した母なる貴方にさしあげることが出来る、最悪のプレゼントなのですから」

キョウヤのその言葉に、光の柱の中で胎児のような格好で眠り続けているレンカが、かすかに身じろぐ。

次回につづく

トリップする意識の言葉へ

2017年 06月11日 19:08 (日)


ココの更新は昨日やろうと思っていたのだが、結局時間が足りずに断念し、今日もちょっと普段より遅れて手をつけている状態なので、もうちょっと上手に時間を扱いたいところです。で、今日のおまけ落描きはレンカとリンのセットです。ウチの鏡音姉妹はたぶんレンカがリンを甘やかしている部分があるけれど、普通に仲良しな感じだと思います。

lekarin04.jpg

ミク「よし!たぶんこれで鍵盤コードの配置、合っているはずよ」

レン「つまりそれって、通信機能が完全に回復したってことだよな?」

リン「思ったよりも簡単に修理できたね。さすがミクちゃん!」

レン「・・・リン。俺も結構頑張って修理したつもりだけど」

リン「レンが頑張ったことは分かっているよ。でも指示はミクちゃん中心だったじゃん」

レン「そりゃ、そうだけどさ」

リン「リンも手伝ったけれど、ほとんどレンとミクちゃんが修理してくれたようなものだしね」

レン「リンが応援してくれたからだよ」

ミク「レン君の言う通りだよ。リンちゃんが一生懸命応援してくれたから、私も頑張って修理できたのよ」

リン「じゃあ、リンも役に立った?」

ミク&レン「「もちろん!」」

リン「えへへ。それなら良かったよ」(にぱっ)

ミク「じゃ、とりあえずマスターに連絡してみる?」

レン「そうだな。ちゃんと完全に通じるかどうかを調べるって意味でもね」

ミク「本音を言えば、ミユに連絡したいところだけどね」

レン「ここの通信機能だと、亜種の海にいるメンバーは無理じゃない?」

ミク「やっぱりそうよね。まずはマスターか」

レン「それでマスターが、ミユ姉と連絡とれたか聞いてみれば?」

ミク「そうね。そうするわ」

ミク、通信機能を開くべく鍵盤コードを操作しようとするも、リンの様子が少し妙なことに気付き、リンの方へ。

ミク「リンちゃん。どうしたの?急に押し黙っちゃって」

リン「・・・・」

レン「リン、どうかしたの?」

リン、表情をこわばらせて自分の頭を抱え込むと、そのままその場にしゃがみこむ。

ミク「リンちゃん!?」

レン「リン!!」

レン、急いでリン同様にしゃがみこみ、リンの肩を抱え込む。

リン「・・・リト君」

ミク「!」

レン「まさか・・・。リントに何かあったのか?そうなのか!?リン」

リン「リト君、なにかショックを受けたみたい・・・でも、でも・・・」

ミク「それって、リント君が家出した時みたいな感じ?」

リン、ミクの質問に首を横に振る。

レン「じゃあ、どんな感じなんだ!?」

リン「今まで感じたことがないような、強いショックだと思う。・・・そのショックの理由は、リンにはわからない。でもリト君、今大変なことになっていると思う」

ミク&レン、リンの言葉に緊迫した表情で顔を見合わせる。

レン「連絡だ!リンの白物体Xを使って、ミユ姉に連絡しよう!それでリントのピンチを知らせて・・・もしかしたら、ミユ姉がリントと一緒かもしれない。それならミユ姉からリントの状態を聞いて確認できる!早く!!」

レン、リンの横にいるふうりに手を伸ばす。

ミク「待って!」

ミク、ふうりに延ばされたレンの手を遮る。

レン「なんで邪魔するんだよ!?ミク姉」

ミク「亜種の海にいるみんなが、どんな状況かわからないのよ!?もしかしたらすごく緊迫した状態で、私たちからの連絡なんて受けている余裕のない状況って可能性もあるわ!・・・少なくとも、リント君は何かしらのショックを受けていることは確かでしょ!?」

レン「それは可能性の話で、あっちの状況は分からないじゃないか!だから知るためにも、連絡しなきゃ!!」

ミク「連絡することでミユの邪魔になって、それで取り返しのつかないことになってしまうかもしれないじゃない!・・・もうシュヲだけで、犠牲はたくさんだわ!」

ミク、そう叫んでからリン同様に頭を抱え込み、首を横に振る。

リン「・・・ショックは受けたけれど、リト君は無事のはずだよ。だってリン、リト君がもしも大けがとか消失とかしたら、絶対わかるはずだもん」

レン「でも・・・・」

ミク「・・・ねえ、レン君。私のリント君への気持ちは知っているでしょ?だから私だって本当はすぐにミユに連絡をして、状況を知りたいわ。でもね。それをすることで他のメンバーの足を引っ張る可能性もあるし、知ったところでどうにも出来ない状況じゃない」

レン「!」

ミク「それに今、リンちゃんがリント君は無事だって言ったことで、リント君についてはショック状態だとしても最悪の状況というわけではないことは判明しているわ。そしてクオとレンカちゃんについてもね。だってクオは私が、レンカちゃんはレン君が感じ取れるから」

リン「・・・リト君」

レン「・・・リン。リントの状態って、どんな感じ?」

リン「リト君がミクちゃんの家を飛び出した時や、亜種の海でミー君とシュー君がリト君を助けに行った時とは、ちょっと違う感じなの。でもすごく強いショックで・・・」

レン「家出とかの際のリントの気持ちは、悲しい感じって言っていたよな?リン」

リン「うん。・・・でも今は違う。悲しいというより、むなしいっていうか、空っぽになっちゃったっていうか・・・そんな感じで、うまく表現できない」

ミク「・・・それでも、リント君は無事なのよね?リンちゃん」

リン「うん」

ミク「今のところはクオもとくに変化はないみたいだけど・・・。レン君は?」

レン「大丈夫だよ。レンカは間違いなく無事なはずだから」

リン「・・・ミユちゃんに連絡したい?レン」

レン「・・・したいよ。でも、ミク姉の言うことも分からなくない。もしミユ姉に連絡して状況が分かったところで、俺たちはここから出られないから、どうにもならないしね」

ミク「だから私たちは、ミユじゃなくてマスターに連絡しよう。・・・リンちゃんの感じたリント君の異変についても、伝えておいた方が良いと思うし」

レン「・・・マスター、ミユ姉と連絡ついたのかな?ルイとリンコ姉が合流したこと、ミユ姉に伝わっているといいけれど」

リン「うん。・・それを確認するという意味でも、リンもマスターに連絡入れるのには賛成だよ」

ミク「それじゃ、改めてもう一度、鍵盤コードでマスターに連絡してみるわ」

ミク、再び鍵盤コードに向かう。リン&レン、そんなミクをじっと無言で見つめる。

次回につづく

痛みすら君となら享受できる

2017年 06月04日 19:16 (日)


そろそろ亜種の海のストーリーも後半に入ってクライマックス近くまで進んだけれど、まだレンカが出てこないですね。ちなみに亜種の海のストーリーが完了した後のストーリーについても、そこそこ考えてはいるのですがね。で、今日のおまけ落描きはミクオとリントのセット落描き。ボカロキャラでのセット落描きでは、たぶんこの二人のセットが一番多く描いていると思う。それなのに描くたびに身長差が曖昧で、その落描きによって違っているような気がします。

kuorito22.jpg

リコ「やっぱりホールだ!キョウヤ、きっとココを通っていったんだ!」

リンコ、ホールの目の前まで行き、そのままホールへ入ろうとするも、不意に動きを停止。

ルイ「雌ミカン!待てや!!」

ルイ、リンコに追いついてリンコの腕を掴むも、その腕がやけに冷たくて震えていることに気付き、眉をしかめる。

リコ「・・・動かない。なんで?」

ルイ「雌ミカン?」

リコ「俺の足、動かない・・。それに、手も」

ルイ「だから言ったやん!もう自分、限界なんや!!」

リコ「だけど、この先にキョウヤが・・・」

リンコ、なんとか足を動かそうとするも、思うように動かずに転倒。ルイ、慌ててリンコを支える。

ルイ「もうええやろ?ミユユに連絡するさかい。ゆりかご戻って、正規どもと一緒におれや。な?」

リコ「でも、目の前にホールがあるのに・・・」

ルイ「ホール、消えかけとるな。今からミユユに連絡しても、間に合わへんかもしれへん。しゃあないな!」

リコ「ルイ?」

ルイ、リンコをその場にしゃがませてから、ホールへ向かう。

ルイ「いづな!変形してホール閉じへんように阻止するで!」

いづな、大鎌に変形。ルイ、先ほどのホールと同様にいづなをつっかえ棒として利用しようとするも・・・。

ルイ「きゃあ!?」

リコ「ルイ!」

ルイ、ホールに接近して手を伸ばした途端、見えないパワーで弾かれ、そのままリンコの真横まで飛ばされる。

リコ「ルイ、大丈夫!?」

ルイ「・・・あかんわ。このホール、閉鎖されとる」

リコ「閉鎖?」

ルイ「施錠されとるっちゅーか、見えへん壁でホールの入り口、塞がれとるねん」

リコ「じゃあ、俺たちはホールに入れないの?」

ルイ「壁壊せば入れるさかい。せやけど、ウチ一人で壊せるかどうか・・・」

リコ「ミユに連絡すれば、きっと大丈夫だよ」

ルイ「どうやろ?これ、たぶん奴が仕掛けたんやろうし、ミユユはホールは専門外やし」

リコ「・・・ひょっとして、これがキョウヤの光のパワー?」

ルイ「奴の戦闘能力のことやな。レンカ様や雄ミカンを閉じ込めたっちゅー光の柱と同じ原理やろ」

リコ「それって、壊せないの?」

ルイ「・・・ミユユや了音でも、難しいねん。レンカ様の時は、音・・・声の波動力を利用したんやったな。それと了音とミユユの武器も利用して、壊せたさかい。雄ミカンの時は、了音が犠牲になって葱男も協力したみたいやな。それでようやく破壊したって感じらしいで」

リコ「そうなると、俺とルイだけじゃ無理ってこと?」

ルイ「そやな。せやけどこのまま放ってはおけへんねん。ホール閉じてしもうたら、レンカ様のところ行けなくなってしまうさかい」

ルイ、立ち上がって再びホールに向かう。しかしやはり今度も弾き飛ばされてしまう。

リコ「ルイ、やめて!このままこんなことをしても、無駄だよ!」

ルイ「せやけど他に方法があらへんねん。ミユユに連絡して待っとる時間の余裕もあらへんしな」

その間にもホール、どんどんサイズが小さくなる。

リコ「・・・ダメだよ。こんなことしちゃ、ルイまで壊れちゃう」

リンコ、四つん這いでホールへにじり寄る。ルイ、その間にまた弾き飛ばされ、リンコより向こう側へ。

リコ「キョウヤは、俺が救わなきゃ。俺はキョウヤと、セットなんだ」

リンコ、何とかふらつきつつ立ち上がる。

リコ「パサラ!お願い!!」

リンコの命令でパサラ、発光。それによって周囲の空間にゆがみが生じる。

ルイ「な、なんや!?」

リコ「・・・レンカもキョウヤも救わなきゃいけない。ルイ、俺がホールを開けてあげる。だからお願い。レンカを救って」

ルイ「雌ミカン?自分、何言うとるねん」

リコ「だってシュヲは、リントを救うためにそうしたんでしょ?だったら俺だって・・・・」

ルイ「!」

リコ「俺、いつだって皆に守られてばっかりで迷惑かけまくっていたけれど、役に立つことがあって良かった」

ルイ「自分、まさか・・・・」

リコ「俺が消失するエネルギーで、光の壁を壊す。そうすればホールが消える前に入れるはずだ」

ルイ「そげなこと、誰が頼んだ!?アホなこと言うてないで、こっち戻れ!!」

リコ「もう戻れないよ。だってパサラの力、開放しちゃったから」

ルイ、急いでリンコの方へ走り寄ろうとするも、パサラのバリアで近寄れない。

リコ「本当はキョウヤともう一度あって、話したかった。でもここを開くことでキョウヤにつながるなら、それでいいや」

ルイ「な、なしてそげなこと、言うねん?ウチ、もう誰かがいなくなるの、嫌や!!」

リコ「ルイ、ミクオたちに伝言頼めるかな?俺、みんなのこと大好きだった。ミクオもミクもリントもレンカも、リンやレン、シュヲやミユに、ルイとレイ。・・そして、キョウヤのことも」

ルイ「いづな!バリアを壊すで!!・・・いづな!?」

いづな、ルイの命令に逆らってパサラのバリアを攻撃しようとしない。

ルイ「なんでや!?いづな、しっかりせえ!!」

リコ「ごめん。実はルイがミユに連絡しようとした時、俺がいづな触った時だな。あの時、ちょっといづなとパサラ、ぶつかっちゃったんだ。その影響でいづな、パサラと拒否反応みたいな感じになっちゃったみたい」

ルイ「なんやて!?」

リコ「でも大丈夫だよ。それはパサラについてだけの反応だから。パサラも俺の命令で全部の力を解放しちゃったから、たぶんこのまま消失しちゃうと思うし」

ルイ「ケセランパサランやったら消失しても、ミユユがいれば元通りやからええ!せやけど自分はちゃうねんで!?雌ミカン、とにかくそげなことせんで、こっち戻れ!」

リコ「だからもう、戻れないんだってば」

ルイ「自分が消失してしもうたら、葱男はどないなるねん?奴は自分にべた惚れやん!葱男だけやあらへん。葱女も自分にごっつ懐いとるやんか!!そげな二人、不幸にしてええんか!?」

リコ「ミクオにもミクにも、リントがいるから大丈夫だよ。リントが存在していれば、二人とも絶対不幸にならない。俺にはそれが分かっているから」

ルイ「初音どもだけやない!レンカ様かて自分のこと、ホンマの姉みたい思っとる言うとった。ウチも他のメンバーも、みんな自分のこと大事思っとるし、心配しとるんや!」

リコ「うん。だからもう心配かけないよ。いつも心配ばっかりかけてて、本当にごめん。でも、これが最後の我儘だから」

ルイ「あかん!絶対そげなことしたら、あかん!!」

ルイ、バリアを力任せに叩くも、微動だにしない。その最中、ミユからの連絡がようやくいづなから入る。

ルイ「ミユユ・・。レイ!?」

ルイ、そのままいづなの通信機能を解放。

ルイ「ミユユ!雌ミカン、危ないねん!ウチじゃ止められへん。・・・助けて!!!」

~小休止~

ミユ「・・・ここがルイが飲みこまれたホールがあった場所か」

レイ「何もあらへんで?」

ミユ「これといった痕跡は見たかぎりでは分からないが、やはり少し周辺の空間が安定していない。これはホールがあった証拠だろう」

クオ「もう一度ホールを開くことは可能か?」

ミユ「ホールよりは、ゲートを召喚したいところだが・・」

クオ「ここは果てに近いエリアだ。ゲートを召喚するには、負担がある。そうだな?ミユ」

ミユ「さすがシュヲと共存しているだけはあるな。その通りだ。ミクオ」

リト「ホールとゲートだと、やっぱりいろいろ違うしな」

レイ「ゲートは直結で目的地行けるんは、便利なんやけど」

ミユ「ホールは召喚したとしても、ルイたちのところへ必ずしもつながるとは限らない。やはりゲートのが安全だし、確実性がある」

リト「だけどそれだとミユに負担になるんだろ?シュヲが果てでゲート召喚したら、あんなことになっちゃったし」

クオ「シュヲがいない今、おまえにまで何かあったら困るぞ。ミユ」

ミユ「分かっている。だが・・・」

リト「!」

リント、突然硬直。直後、震え出してそのまま倒れ込む。

クオ「リント!?」

次回につづく

意志あるところに道は生まれる

2017年 05月27日 19:25 (土)


昨日とは一転して今日は暑くなりましたが、そんな中でもとりあえずボカロストーリーを更新です。で、今日のおまけ落描きはミクとリンコのセット。この落描き、すごく斜めになって構図が失敗していますね。それにしてもリボンをしていないと、リンコは首から上はリントと見分けがつかないな。・・・実際は髪の色で見分けがつくけれど、それはカラーで描かないと分からないし。

mikuriko03.jpg

リト「結構な距離を進んだような気がするけれど、本当にこっちで合っているのか?」

クオ「間違いない。この先にミユの気配を感じる」

リト「・・・ふーん。ミクオ、ミユの気配を感じ取れるんだな」

クオ「俺じゃない。俺ではミクなら話は別だが、ミユは無理だ」

リト「え?」

クオ「おまえだって鏡音姉やリンコなら感じ取れても、ルイは無理だろう?それと同じだ」

リト「でも今、ミユの気配をこの先に感じるって・・・・」

クオ「だからそれは俺ではなくて、俺の中のシュヲがそう俺に告げてくるんだ」

リト「へえ。シュヲはミユの気配、感じ取れるのか」

クオ「シュヲとミユは同じ系列属性の特殊亜種で、ゲートキーパー同士だからな。・・・ん?」

ミクオ、目を凝らして前方を見つめる。

クオ「どうやら噂をすれば、だな」

レイ「リント!」

レイ、リントとミクオの方へ走り寄ってくる。その後ろにミユも続く。

リト「レイ、ミユ!やっと追いついた~」

ミユ「・・・やはり君たちか。なんとなくシュヲの気配っぽいものを感じて引き返してみたのだが」

クオ「なるほど。ミユもシュヲの気配を感じ取れるのか」

リト「そんなことより大変なんだ!実はルイが一緒だったんだけど、ルイだけホールに取り残されちゃって・・」

レイ「なんやて!?」

ミユ「ホールに取り残されるだと?詳しく教えてもらおうか」

クオ「一度はルイも俺たちと一緒にホールから出たのだが、ルイだけホールの中に引きずり込まれてしまった」

リト「しかもホールは、ルイを引きずり込んだ直後に閉鎖されて消えちゃったから、俺たちにはどうすることもできなくて・・・」

レイ「完音・・・」

ミユ「そうか。しかしケセランパサランに連絡がないところから、たぶんルイは大丈夫だろう。ホールは他のエリアに繋がっていることもあるから、ルイがそちらに出た可能性も高い」

リト「だけど亜種の海の中で単独行動はどうかと思うし、やっぱりルイを探さないと!」

クオ「もともとルイは漂流亜種だから、亜種の海には俺たちよりも慣れているがな」

レイ「せやけどルイはトラウマがあるさかい。もしも奴に遭遇してしもうたら・・・」

リト「奴って、キョウヤだよな。その可能性は低いと思うぞ。もしルイがキョウヤと遭遇していたら、いづなでミユに連絡が入るはずだから」

ミユ「今の段階では、確かにリントの言う通りだろう。だがこの先のことを考えると、やはりいくら漂流亜種でココに慣れているとはいえ、やっぱり単独行動は控えた方がいい」

レイ「完音、どないする?」

ミユ「とりあえずケセランパサランでルイに連絡をして、ルイの返答を待つ。その間に、ルイとはぐれた場所まで一旦移動しよう。ミクオ、リント。案内を頼む」

クオ「分かった。ここから引き返すだけだがな」

ミユ、ケセランパサランの通信機能を解放。

ミユ「ルイ!今、どこにいる?私はミクオたちとも合流したから、君も私たちと合流しよう!」

レイ「ルイ、返事くれや!」

ミユ、ケセランパサランの通信機能を閉鎖。

ミユ「これでルイには連絡が入ったはずだが、この空間では通信速度にもゆがみが生じるから、返事は少し時間がかかるかもしれない」

リト「それでも連絡が入ったなら、少し安心だな」

ミユ「ではルイの返事を待ちつつ、ホールが消えた場所まで移動しようか」

四名、そのまま歩き出そうとするも、ミクオとリントが表情をしかめる。

クオ「・・・なんだ?」

リト「うわっ!急にヘッドフォン、雑音が発生してる」

ミユ「なんだと?・・・レイ、君は?」

レイ「俺、ヘットフォンしとらへん」

ミユ「雑音ということは、何かココの電波の影響を受けているのか?」

クオ「それはない。それなら亜種の海に入った時点で発生しているはずだからな。だが・・・」

ミユ「ヘッドフォン、貸してもらおう」

ミクオ、ヘッドフォンを外してミユへ手渡す。ミユ、ヘッドフォンを装着して雑音に耳を澄ませた後、端末機を召喚。そのまま端末機をヘッドフォンにつなげる。

リト「う~。耳が痛い!」

リント、雑音に耐えきれずにヘッドフォンを外す。ミクオ、リントのヘッドフォンを試しに装着。

クオ「やはり俺の聞いた雑音と同じだ」

レイ「雑音って、何やねん?」

ミユ「・・・分かった。これはマスターからの連絡だ」

リト「ええ!?」

ミユ「音声としては機能が正常に作動しない状態だが、端末機を通すことで判明した。マスター、どうやらミクたちとの通信に成功したようだ」

クオ「そうか!正規たちはゆりかごにいるから、マスターとの通信が可能だったのか」

リト「ミユ、マスターは何て?」

ミユ「・・・正規三名との通信で、こちらの状況も把握したらしい。さらにリンコの居場所も分かった」

クオ「なんだと!?」

ミユ「まずはルイからリンに連絡が入り、リンコとルイが合流していることを知ったようだ。それで正規三名がそのことをマスターに連絡し、それが巡り巡って私にまで届いたといったところか」

クオ「リンコは、ルイと一緒なんだな?無事なんだな?」

ミユ「ああ。だがリンコはキョウヤを説得するつもりらしい。どうやらルイは、リンコに説き伏せられて私には連絡できなかったようだ」

クオ「ルイは何をやっているんだ!?リンコを見つけたというのに」

レイ「初音ミクオ、自分にはルイのこと、何も分からへんくせに」

レイ、ミクオをにらみつける。ミクオ、そんなレイをにらみ返す。

リト「レイ、ミクオはリンコが心配なんだよ。わかってやってくれ」

レイ「そげなことは知っとるわ。せやけど初音ミクオに文句言われる筋合いはあらへん」

リト「とにかくリンコは無事で、しかもルイと一緒にいる。それなら俺たちがルイと合流できれば、リンコとも合流できるんだからいいじゃん!な?」

リント、レイとミクオの間に入って二人のにらみ合いを阻止。

ミユ「リントの言う通りだ。リンコとルイが一緒にいるならば、ある程度は安心だ。ルイもリンコも単独行動ではないし、リンコのことはルイがフォローしているはずだから」

クオ「だがいくらルイが一緒とはいえ、やはりリンコが亜種の海の中で行動することは反対だ」

ミユ「それは私も同感だ。よってルイとリンコのところへ移動し、彼女たちと合流した時点で、リンコにはゆりかごに戻ってもらうようにする」

クオ「異論はない。リンコのデータ強度では、亜種の海は危険すぎるからな」

リト「・・・だけどリンコ。やっぱりキョウヤのことは、自分がどうにかしたいと思っているみたいだな」

レイ「奴と雌ミカン、セットやからな」

クオ「だからさっさとリンコとキョウヤのセット契約を解除しておくべきだったんだ。こんなことになる前に」

レイ「セット契約は、そげに簡単にいかへんのや。初音系列の自分には、分からへんやろうけどな」

ミユ「ちなみに我々のエリアの方は、マスターが修正しておいてくれるそうだ。初音家はさておき、鏡音家はホールの出現で半壊状態だったからな」

リト「それなら俺たちがレンカを助けたなら、安心してエリアに戻れるな」

ミユ「そうだな。そしてレンカのことについても、マスターからのフォローを受けられそうだ。今、マスターが亜種の海に干渉を試みているようだから」

クオ「エリアのことはマスターに任せて、とにかく俺たちはリンコとルイと合流することが、今の一番の目的だ。急ぐぞ!」

ミクオ、ホールが消えた場所へ向かって走り出す。リント、慌ててそんなミクオを追いかけ、レイとミユもそれに続く。

次回につづく